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判断疲れ ― 100回目の判断も最初の判断と同じ質で

📖この章のキーワード
用語意味なぜ重要か
判断疲れ(Decision Fatigue)AI生成コードのレビューを繰り返し、判断の質が低下する現象認知負荷の限界
メタ認知自分の思考状態を客観的に認識する能力「今、判断の質が下がっているかも」と気づくこと
認知負荷脳が同時に処理できる情報量の上限超えると判断の質が急激に落ちる
チェックリスト確認項目を機械的に適用するためのリスト疲れていても最低限の防御線を維持

判断疲れ(Decision Fatigue)とは

AI が生成するコードの量は膨大です。 1 日に 50 個のコードスニペットをレビューすると、50 回目の判断は 1 回目より 確実に質が落ちます

これは意志の弱さではなく、認知負荷の限界 です。

対策

1. チェックリストを使う

Ch 10.3 で作ったチェックリストを、毎回機械的に適用します。 「今回は大丈夫だろう」という判断をスキップする誘惑を防ぎます。

2. バッチ処理する

  • 午前: コード生成 + 機能確認
  • 午後: 非機能要件レビュー(集中力が要る作業を分離)

3. 「危険信号」を身体で覚える

⚠ DB::raw + ユーザー入力 → 反射的に「SQLインジェクション」
⚠ v-html + ユーザー入力 → 反射的に「XSS」
⚠ try-catch で再throwなし → 反射的に「握りつぶし」
⚠ Http:: でtimeout()なし → 反射的に「リソース枯渇」
⚠ トランザクション内でHttp:: → 反射的に「ロック保持」

これらの反応を 意識的に訓練 することで、疲れていても最低限の防御線を維持できます。

4. メタ認知

「自分は今、判断の質が下がっているかもしれない」と 気づけること 自体が防御です。

  • 「面倒だからスキップしよう」と思った → 判断疲れのサイン
  • 「多分大丈夫だろう」が増えた → 判断疲れのサイン
  • レビュー対象を読まずに LGTM した → 判断疲れのサイン

気づいたら、休憩するか、チェックリストに戻る のが正しい対応です。